イノベーションカタリストプログラム

国連が掲げるSDGs(Sustainable Development Goals /持続可能な開発目標)は、今日企業が直面している最も重要かつチャレンジングな課題の一つです。一方で、破壊的イノベーションにより解決を目指す具体的な目標とも考えられています。ケンブリッジコンサルタンツは、同じくSDGsをビジネスチャンスと捉えている日本を代表する企業とともに、刺激的なアイデアを具体的な成果に昇華させるべく『イノベーションカタリストプログラム(ICP)』を開催しました。

信頼に基づいたパートナーシップ

イノベーションには、経験やメソドロジーを基に 主導し、事業拡大につなげるための触媒が必要です。ケンブリッジコンサルタンツは 過去十年間、日本においてその役割を担ってきました。ICPは日本市場において長期的な視野を持ち、多くの企業との関係構築を目指している証であり、これまで築き上げてきた信頼に基づくパートナーシップにより実現できたと考えています。今回はアサヒグループホールディングス株式会社、株式会社日立製作所、伊藤忠商事株式会社、ソニー株式会社、株式会社竹中工務店(アルファベット順)にご参加いただきました。各社の エグゼクティブによって選出された若手精鋭メンバーが、弊社イノベーションエキスパートとともにSDGs解決を目指すコンセプトを創出すべく、3か月間(2020年9月中旬~12月中旬)に渡るプログラムに取り組みました。

 

業界の垣根を越えて

イノベーションの触媒として、ケンブリッジコンサルタンツは2016年より『イノベーション ブートキャンプ』と銘打ったワンデイワークショップを毎年開催し、業界の垣根を超えた交流と関係構築を促してきました。ICPはイノベーションブートキャンプをさらに進化させたプログラムです。参加者が交流し互いに学び合うだけでなく、弊社が培ってきた破壊的イノベーションアプローチを 修得できるよう設計しました。

新型コロナウイルス感染症による世界的な制約もありましたが、ICPは無事に運営することができました。オンラインワークショップの経験やツールを駆使し、時差 超えてアジア、ヨーロッパ、北米のエキスパートが、プログラムを積極的に促進し、幅広い 知見を共有し、総力を挙げて参加者をサポートしました。

「同じ志を持つ方々と共に、会社の垣根を超えて閃きを生むことができた大変貴重な機会でした。」

株式会社竹中工務店

課題

今こそがチャンスの時

世界的なサステナビリティを実現しようとする潮流は、事業における 障壁とは 捉えず、大きな飛躍のチャンスであると確信しています。大胆で野心的な企業が自らの行動を積極的に変えることで、世界に恩恵をもたらし世界をリードする地位を築くことができるでしょう。ICPでは、17項目あるSDGsの中から参加企業のサステナビリティ政策に最もマッチした 3つを選出し、各企業の戦略策定やポジション強化に最適化したプログラムへとカスタマイズしていきました。

「ICPに参加したことで、日々の仕事以外でもサステナビリティの重要性について考えるようになりました。」

伊藤忠商事株式会社

テクニックと戦略

本プログラムは「参加者がイノベーションに関するテクニックと戦略を修得する」ことを直接的な趣旨とし、参加者全員で交流しながらお互いに気付きを共有し合うことで、革新的なSDGs解決に向けた事業コンセプト創造に繋げることを最終的な目的としました。常にアウトプットを「人」 「地球」「収益」の 3つの 文脈で評価することを 心掛け、利害関係者、ビジネス要件、サステナビリティの目標が、平等に考慮されるようにしました。

幅広い分野での可能性

サステナビリティを焦点としたイノベーションの 可能性は限りなく 広がり、工業、建築、消費材、家庭用電化製品、食品、飲料、繊維製品などに至るまで、幅広い分野に有益です。今回選出したテーマは

「SDG 3:すべての人に健康と福祉を」
「SDG 11:住み続けられる街づくりを」
「SDG 12:つくる責任 つかう責任」

という産業分野を超えた共通のテーマであり、参加企業がお互いに刺激し合うのに最適な目標でした。

プログラム構成

本プログラムは3か月に渡る一連のワークショップおよび「人・地球・収益、3つの要」「システム思考」「‘進化’ではなく‘革命’」「持続可能な未来のための共感認識技術」など様々なトピックについてのプレゼンテーションで構成されました。参加者は複数のグループに分かれ、ケンブリッジコンサルタンツから各グループ2名のメンター(東京オフィスから1名、グローバル拠点から分野についてのエキスパート1名)をアサインし、ニーズやペースに合わせて個別のスケジュールで進められました。

「ICPで用いられたビジュアル・ブレインストーミング・アプローチを、今後弊社でも実践したいと考えています。」

アサヒグループホールディングス株式会社

分野を超えた交流

各グループから生み出されたアイデア群はコンセプトとして まとめられ、事前に作成した成功基準に照らし合わせながらスクリーニングおよびランク付けされました。まずは 一つか二つのコンセプトにまとめ、さらに深掘りしていきました。また、参加者同士の交流を深める為、オンラインのネットワーキングセッションを東京オフィスが主催し、企業間のパートナーシップによるコンセプトを生み出すきっかけとなりました。

次なるステップに向けて

次に、各グループは創造したコンセプトを検証し改善していきました。技術面にフォーカスしたグループでは、コンセプトの事業意義を検証するという、会社での役割を超えたタスクにもケンブリッジコンサルタンツのエキスパートと共に挑戦したのです。最終的に、各グループは様々なサポートとガイダンスを基に、生み出されたコンセプトを各社上層部に発表しました。「次なるステップ」では、コンセプトの更なる改善と、将来的には実際の開発が期待されています。

「実現可能で見込みのある最終コンセプトを創造することができました。ICPの素晴らしい成果だと思っています。」

株式会社日立製作所

有効なメソドロジー

サステナビリティに向けたイノベーションを目指したICPでしたが、成功の鍵は弊社が幅広い分野で深い知見を持っていたことだと言えます。弊社では、既に実績のあるメソドロジーとプロセスを、システム思考、ネットゼロイノベーション、循環型経済、材料工学などの実践的知識と融合することができます。新たなグリーンテクノロジー、インフラストラクチャ、エコシステム、ビジネスモデルに関する幅広い実務的な専門性が可能としています。

各市場分野の微妙な ニュアンスを深掘りできる幅広い産業分野の経験に加えて、世界水準の技術力、リソース、設備を活用でき、戦略的コンサルティングの域をはるかに超えたサポートが可能です。

オンラインツールの活用

今回のパンデミックによる大きな変化は、ICPのような世界規模で行われるプログラムにおいて、新たな黄金律を作るきっかけとなりました。Muralなどのインタラクティブなオンラインツールを活用することで、ファシリテーターは対面でのワークショップと変わらない体験を提供することができました。アジア、ヨーロッパ、北米に分散する弊社エキスパートが交代で絶え間ないサポートを提供することにより、情熱的で遠大なプログラムを、コンパクトでありながら充実し、かつ時間効率よく、3か月という短期間で実施することを可能としたのです。

「ケンブリッジコンサルタンツの知見やアイデアは、各チームが真に価値のあるコンセプトを創造する上で非常に役立ちました。」

ソニー株式会社

変化を続ける世界へのソリューションとは

ICPの手法は、今後どのようなプロジェクトにもすぐに応用可能です。また、今回取り上げていないSDGsテーマに取り組んだり、世界規模のマクロトレンド向けに仕立てることも可能です。変化を続けより競争が激しくなっていく世界の中で、あらゆる課題解決への取り組みに有効なノウハウだと考えています。

市場を変革するデジタルブレークスルーを提供します

ディープテック

新規なテクノロジーや、そのテクノロジーを通じた長期的に持続可能な価値の創出について、ご関心をお持ちでしょうか。

当社はビジネスとテクノロジーが交差する場所での創造性に主眼を置き、お客様の事業を再定義するようなソリューションを創出します。

産業分野

お客様が目指す産業分野に関する深い見識を備え、ブレークスルーをもたらすディープテックを活用できて、価値を創出する活動で確かな実績を持つパートナーが必要です。

お客様の事業分野における当社の実績や、どのような事業上の優位性をお届けできるかについて、ご確認ください。

インサイト

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ビジネスと社会の将来を形成するディープテックの動向を、最前線の事例を通じてお伝えします。

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